Frenchee
試験読了 6 分·2026年9月10日

DELF B1:新形式で何が変わり、試験官は何を聞いているのか

100 点満点で合格は 50 点、2020 年 3 月から読解は 45 分。DELF B1 を技能ごとに解説します。

DELF B1:新形式で何が変わり、試験官は何を聞いているのか

DELF B1 は 4 技能各 25 点の合計 100 点で採点され、合格には 50 点が必要です。ただし 1 技能でも 25 点満点中 5 点未満だと不合格になります。2020 年 3 月からは読解が 35 分から 45 分になり、大問も 2 題から 3 題に増えました。この形式が何を求めているのかを、技能ごとに整理します。

B1 とは実際にどのレベルなのか?

ヨーロッパ言語共通参照枠では、B1 から「自立した言語使用者」の段階に入ります。フランス教育省のポータル Éduscol はこの段階を « niveau seuil »、つまり「閾値のレベル」と呼びます。言語の中で生き延びる段階から、自分ひとりで用を済ませる段階に移る地点です。

欧州評議会の共通参照レベル全体尺度 は、B1 の話者を次のように描いています。身近な話題について明瞭な標準語の要点を理解でき、旅行中の大半の場面に対処でき、簡単で筋の通った文章を書け、経験や出来事、希望や計画を語りながら、自分の意見や予定の理由を簡潔に述べられる。

最後の部分が肝心です。A2 は「描写」を求め、B1 は「理由の説明」を求めます。日本語話者は文法と読解で得点しやすい一方、意見をはっきり述べる練習量が足りないまま本番に臨みがちです。現在地の確認にはレベルテストが使えます。

4 つの試験はどう進むのか?

France Éducation international の受験者用マニュアルによれば、3 技能は同日に集団形式で行われます。

  • 聴解:25 分、25 点。3 つの音声(日常会話、仕事に関するラジオ番組、一般向けラジオ番組)に対する 3 題。
  • 読解:45 分、25 点。文書を読んで質問に答える。
  • 作文:45 分、25 点。書くのは 1 本のみ。マニュアルは「B1 では最低 160 語」と明記しています。

口述試験は別枠で、試験官と対面で行われます。所要は 10 分から 15 分、その前に 10 分の準備時間があり、配点も 25 点です。構成は 3 部で、自分について話す誘導面接、状況を演じるやり取り、短い資料をもとにした意見表明です。

合計 100 点、合格は 50 点。フランス国内の学校で受ける学校版 B1 もあり、2025 年 4 月 15 日付の通達は 2026 年の実施日を 5 月 12 日と 6 月 4 日と定めていました。

2020 年の新形式で何が変わったのか?

集団実施の試験は信頼性を高めるために見直されました。France Éducation international の変更点の説明資料によると、A2・B1・B2 は 2020 年 3 月から、A1 は 2021 年末から新形式です。

B1 の要点は 3 つです。

  • 読解は 35 分から 45 分へ、大問は 2 題から 3 題へ、文書は 5 点から 6 点へ増え、設問数はやや減って 32 問から 30 問になりました。
  • 聴解は構成を維持し、3 題・音声 3 点・設問 20 問です。
  • 両方の理解系試験から自由記述の設問が消え、理由を書かせる正誤問題もなくなりました。

集団試験の総時間は 1 時間 45 分から 1 時間 55 分に伸びます。そして重要なのは、理解力が作文能力を通して測られなくなった点です。書くのが苦手な人には追い風ですが、曖昧な答えでしのぐことはできません。

どう対策すれば無駄がないか?

形式が対策を決めます。残りの週数を 4 技能に配分し、文法だけに賭けないことです。

聴解は本番と同じ 3 ジャンルで練習します。日常会話は速く、言外の情報に頼ります。ラジオ 2 種は情報密度が高いです。各音声を 2 回、2 回目はスクリプトを見ながら聴きます。

読解は全部を読まずに情報を探す練習を。45 分で 3 題なら、解答転記を含めて 1 題 15 分前後です。

作文の 160 語は下限であって目標ではありません。180 語から 200 語を書き、性数一致と時制の見直しに 5 分残します。

口述の準備 10 分は第 3 部にしか使えません。意見 1 つ、根拠 2 つ、具体例 1 つを書き留めます。読み上げる原稿は作らないことです。伸び悩みが続くなら B1の停滞期:フランス語が伸びなくなる理由と、そこから抜け出す方法、試験選びが未定なら TCF か DELF か:目的に合わせたフランス語試験の選び方が参考になります。

合格証が語らないこと

採点方式は偏った得点分布を許します。作文が 25 点中 6 点でも、他で稼げば 50 点に届き、全技能が安定した受験者と同じ合格証を得られます。つまり DELF B1 は 4 技能すべてが B1 であることを保証しません。

第二に、合格証は生涯有効ですが、能力はそうではありません。6 年前に取って以来使っていない B1 は、書類上は有効でも今のフランス語を語りません。

第三に、2 つの形式は数年併存し、マニュアルには版によって読解が「2 題または 3 題」と残っています。古い対策本より、受験する試験センターの見本問題を信じてください。

最後に、B1 は快適なレベルではありません。フランス語で暮らし、いくつかの行政手続を通すには足りますが、大学の授業を追ったり主張を通したりするには DELF B2 が必要です。フランス留学の手続では TCF や TEF の提出を求められる場合があるので、自分の出願要件を先に確認してください。

Frenchee の DELF 対策は、有資格のネイティブ講師によるライブ授業で、個人または 3 名から 5 名の少人数グループ、サブスクリプションなしで受けられます。ひとりでは練習できない口述試験にこそ効きます。

出典

はっきりした計画で試験に臨む

まずは今の実力を知ることから。10 分、アカウント不要。目標との差がはっきり見えます。